楽天、通信網にクラウド技術

楽天、通信網にクラウド技術 コスト抑制し携帯料金引き下げへ
 楽天は20日、携帯電話事業への参入に向け、通信ネットワークを検証する施設を都内に設立したと発表した。インターネット経由でソフトやデータを利用するクラウド技術を活用しコストを抑える世界最先端の技術を導入する方針で、三木谷浩史会長兼社長は「今までの概念を根底から覆す」と強調した。設備投資や維持管理コストを抑えて携帯料金の引き下げにつなげ、携帯大手3社との競争で勝ち残りを狙う。

 新施設はインドのIT大手テック・マヒンドラと協力して立ち上げた。実際のサービス運用時と同じ環境を再現して試験を重ね、10月の事業開始に備える。

 携帯会社はデータ通信や通話のために多数の専用機器を用意する必要があり、ネットワーク整備には毎年多額の費用がかかる。NTTドコモの平成30年度の投資は約5400億円の見通しだ。一方、楽天は37年度までの投資が6千億円以下で済むとの見通しを示す。

 楽天はクラウド技術を用いて汎用(はんよう)機器でもこうしたネットワークを構築できる「仮想化」という技術を全面的に採用する。専用機器を汎用機器に置き換えて投資コストが圧縮でき、ネットワークも更新しやすい設計で、維持・運用費も大幅に減らせるという。

 楽天は携帯会社としては最後発だが、三木谷氏は「革新的に進歩したIT技術が大きなアドバンテージになる」と指摘。次世代通信規格「5G」にも基地局のソフトウエアのアップデートなどで簡単に移行できるなどの利点もある。
[20190222 産経新聞]